会津坂下農業普及所の渡部です。よろしくお願いいたします。
011所長


 会津坂下農業普及所は、4月の定期人事異動によりメンバーが入れ替わり、新たなスタートを切りました。農業者並びに農業関係者の皆様とともに、両沼地方の農業振興になお一層取り組んでまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。

 さて、農業だけでなく、様々な職業で現在、担い手不足が問題となっております。その原因としては、少子化や職業観の多様化など様々な要因が複雑に関係しています。

他方、農業に対する追い風もあります。都市住民の中に、農村や農業に良いイメージを持った人が増えています。生き方や価値観、生活スタイルの変化によって、食や健康、農村の持つ豊かな環境や農業などへの関心が高まってきています。これら農業に関心を抱いている人々の夢をしっかりキャッチし、農村地域の思いとマッチングしていくことが大切になってきています。

 福島県は、東日本大震災と原発事故による多大な被害に今なお苦しんでいますが、こういった中にあっても、農産物の産地づくりが進み、新規就農者の受入体制がしっかりしている地域では、地元の後継者が育ち、県外等からの I ターン等が続いています。農村地域活性化のためには、自分たちの地域の強みをさらに強化し、現在住んでいる住民が誇れる地域づくりを着実に進めていくことが大切であると考えております。

 会津坂下農業普及所の平成27年度の活動に当たっては、管内農業・農村の地域特性に配慮し、「ひとづくり」「ものづくり」「地域づくり」の3つの視点に立って、関係機関・団体と連携し、効率的かつ効果的な普及指導活動を展開します(関連記事は次頁をご覧ください)。具体的には、園芸振興と良質米生産を最優先課題として取り組むとともに、地域農業を牽引する多様な担い手の育成を支援してまいります。また、農産物を生産する喜びに加え、加工して新たな価値を創造する喜び、自分が作り出した商品(農産物・加工品・サービス等)を販売し感謝される喜びなど、農業者が本来享受すべき喜びのシーンを取り戻し、それぞれの地域、集落に合った「地域づくり」を進める活動を支援してまいります。
 農業はすべての産業のベースであると同時に、すべての産業の最先端に位置する産業であると考えております。なぜなら、農業はあらゆる職業を包括する総合産業だからです。

農業におけるあなたの得意分野は何ですか?あなたの得意なこと、私たちと一緒にもっと伸ばしていきませんか?

(普及情報誌「みどりのこだま(平成27年6月3日発行)」より)